トレーニングとお酒について
今回はお酒がトレーニングに関わるとどのようなことが起こるのかを確認していきます。
また避けられない飲み会があった時のダメージ回避方法についても確認していきましょう!

トレーニング前後の飲酒について
まずはトレーニングの前や後にお酒を飲むとどんなことが起こるのか確認していきましょう!
トレーニング前日

トレーニングする直前にお酒を飲むことはないと思うので、前日に飲む前提で考えていきたいと思います。
- 睡眠の質が下がる
- アルコールによる脱水でパフォーマンスが下がる可能性がある
- 前日までの疲労や免疫機能が回復が遅れる可能性がある
お酒を飲むと眠りやすくなりますが、深い睡眠をとることが難しくなります。
大雑把にですが、浅い睡眠は記憶や感情の整理が行われる時間、深い睡眠は成長ホルモンの分泌や筋肉や組織の修復が行われる時間に分けることができます。
つまりお酒を飲んで睡眠が浅くなると、体が回復しなくなります。
アルコールでは水分補給にはならないので、喉を潤しているつもりでも体から水分はどんどん抜けていきます。
水分不足になると筋肉が正常に動かなくなるので、トレーニングのパフォーマンスは落ちる可能性があります。
トレーニング後

「頑張ったからご褒美で」とお酒を飲む方もいますが、トレーニング後の飲酒は体にどんな影響を与えるか確認してみましょう!
- 筋肉がつきにくくなる
- 必要な栄養がとれなくなる
よく知られているのが、筋肉を合成する酵素(mTOR)が働きが低下することです。ある研究によると通常時よりも20%程度の低下が見られたとの報告もあります。
さらに成長ホルモンの分泌も低下するとされています。これは睡眠の質が下がることによることが原因です。
成長ホルモンは筋肉の合成や脂肪分解に関わるホルモンです。ダイエット目的の方は脂肪分解が最優先事項なので、これは一大事です。
アルコールを摂るとせっかくトレーニングした成果を台無しにしてしまうので、
いっそのこと「トレーニング日 = 休肝日 」と捉えていただくのがおすすめです。
飲み会でのダメージ回避について
自分では日常的にお酒を飲む習慣がない方でも、忘年会や歓送迎会などの場でお酒を飲む機会があるかたもいると思います。
そんな時にダメージを最小限にできるように、「飲み会前」と「飲み会後」に分けて対策を練っていきたいと思います。
飲み会前に防御力をあげる

飲み会前に大事なことは
- アルコールの分解を助ける成分を取り込んでおくこと
- アルコールの吸収速度を緩和すること
この2点です。
具体的な成分
アルコールの分解促進や吸収速度を緩和する成分について確認してみましょう。
- ビタミンB群: アルコール分解に関与し、エネルギー代謝を助けます。
- オメガ-3脂肪酸: 炎症を抑え、肝機能のサポートに役立ちます。
- タンパク質: アルコールの吸収速度を緩和し、胃を保護する役割があります。

おすすめの食材やサプリメント
- カゼインプロテイン(ホエイよりも吸収が遅いため)
- 豚肉、卵、枝豆(ビタミンB群、タンパク質)
- サバ、イワシ、サーモン(タンパク質、オメガ3脂肪酸)
- ナッツ類(ビタミンB群、オメガ3脂肪酸)
- プロテインバーやビタミンB、オメガ3脂肪酸サプリメント
ここではアルコールの分解促進のためのビタミンB群や良質の脂質を含んだ食品がおすすめです。
「飲み会の前に牛乳を飲むと良い」というのは昔から言われていますが、牛乳の脂質をタンパク質、ビタミンなどの栄養素、水分補給など幅広く活躍してくれますね。
飲み会後の回復
アルコールを分解するのは肝臓の仕事です。
ここでは肝臓がアルコールを分解するためのサポートと疲れた肝臓を労わる成分を考えていきましょう。
具体的な成分
肝臓での解毒のためにはグルタチオンという抗酸化物質が欠かせません。
グルタチオンの生成や再生のための栄養を意識して摂るのがおすすめです。
- ビタミンC: グルタチオンの再生をサポートします。
- アミノ酸: グルタチオン生成に関わる。システイン、グリシン、グルタミン酸を多く含むものがおすすめです。
- 電解質: 脱水を防ぎ、体のバランスを整えます。

おすすめの食材やサプリメント
- 魚介類、赤身肉、卵、乳製品(グルタチオンに関わるアミノ酸が多い)
- タマネギ、ニンニク、ブロッコリー(システインが多く、カロリーが低い)
- オレンジ、レモンなどの柑橘類(システインが多く、カロリーが低い)
- 電解質入りドリンク(水分補給)
お酒を飲んだ翌日は内臓も疲れているので、ついつい軽い食事で済ませてしまいますが、しっかりと栄養を摂って回復しなくてはいけません。
消化の良い形が理想なので、サラダなどのように生で食べるよりも蒸したりスープにしてある方がおすすめです。
朝食をとる習慣がない方はサプリメントを利用するのも便利です。
どちらにせよ、飲み会の前日には翌日の朝食べる用の食材を仕込んだり、サプリメントをセットしておく必要がありますね。
対策しておくことでアルコールの影響を最小限に抑えることができます。